三菱自動車タイ工場内の「ミラージュ」の生産ライン(同社提供)【拡大】
三菱自動車は、今秋から北米で小型の世界戦略車「ミラージュ」の販売を始める。益子修社長が7日、フジサンケイビジネスアイの取材に応じ、明らかにした。米国の人口構成の変化で、大型車以外のニーズが高まっていることに対応する。同社は、オランダの不採算工場の売却や北米での車種構成の見直しを進めるなど、海外事業の再編を進めてきた。今後、ミラージュなどを軸に海外で反転攻勢をかける。
ミラージュは、三菱自が成長の柱と位置付ける低価格、低燃費車で、ガソリン1リットル当たりの燃費性能は27.2キロ。日本では最低価格100万円以下で販売している。日本以外にも欧州や東南アジアを中心に、計約150カ国に順次輸出する世界戦略車と位置づけ、昨年4月にタイで生産を開始した。
北米では、ガソリン価格が高騰すると小型車の売れ行きが伸びるが、大型車へのニーズは根強く、苦戦を強いられるメーカーも多かった。スズキは円高による競争力低下も重なり、昨年撤退している。