LTE対応のスマートフォンの普及予測【拡大】
速度表示にも明確な基準がない。このため、各社はLTEの理論上の最大値である「下り毎秒75メガビット」や「112.5メガビット」を大々的に宣伝。しかしデータ通信量の増大に伴って電波の混雑状況に陥り、調査会社の実測などでは理論値の2割程度にとどまるケースが多い。
各地の消費者センターへの苦情も相次いでおり、総務省は現状を放置できないと判断。統一的な測定・表示基準の概要を今年度内にまとめるため、作業を急いでいる。
人口カバー率については「『役所に届けばOK』というのは非現実的」(同省幹部)との意見が大勢を占めており、今後割り当てる周波数は原則としてメッシュ方式を採用する構えだ。区画全体を圏内と認定するには「区画面積の半分以上に電波が届いていることが必要」と定める方向で調整している。
一方、通信速度は欧米のケースを踏まえ、広告には理論値だけでなく実測値も併記させる。測定に公平を期すため、測定地点や手法の選定を第三者機関に担わせる案も浮上している。