汚染土壌などの浄化用に使われる鉄粉「エコメル」【拡大】
工場の跡地では、03年に施行された土壌汚染対策法にのっとり、ベンゼンやトルエン、ジクロロメタン、シックハウス症候群のもとにもなるホルムアルデヒドといった揮発性有機化合物(VOC)を分解するのに鉄粉を用いる。鉄の還元反応を利用して、塩素を吸着することで、ジクロロエチレンやトリクロロエチレンといった有害物を、最終的にエチレンとして無害化する仕組みだ。
代表的な使用例としては、汚染地下水がある場所に止水壁を設け、さらに浄化壁にエコメルを用いる。浄化壁の土の粒子の中に、さらに微細な鉄粉が入り込んでおり、ここを汚染水が透過する際に浄化される。
また同社は、10年の土壌汚染対策法の改正を前に、トンネル掘削工事の際の汚染処理に用いる重金属を吸着する新たな「エコメル」を開発。09年から発売している。こちらは主にヒ素を鉄イオンに吸着させて、無害なヒ酸鉄の結晶へと化学反応させる仕組み。近年では、人体にも必須ながら、過剰摂取すると極めて毒性の強いセレンの対策として、「鉄粉以外に有効な対策はない」(同社)とされるほどの有効性が指摘されている。