旅客数が急増すると予想されるミャンマーのヤンゴン国際空港の拡張プロジェクトは欧米アジア企業の激戦区(ジェトロ提供)【拡大】
火力発電所の新規案件も難航している。円借款など政府資金を当て込んで案件獲得を狙う日本勢をよそに、中国や韓国勢は日本の技術で建設された火力発電所での新規案件などを受注した。
5月の会談で安倍首相は「新しい国づくりを官民の力を総動員して応援していく」と表明。これに対し、テイン・セイン氏は高く評価した。「最も安定した信頼できる支援国は日本だ」(ミャンマー政府筋)との声もある。
日本政府は民間企業の受注を後押ししようと、円借款510億円を含めた追加支援策を行う。水力から火力発電へのシフトを助言したほか、東京都が水道整備状況調査に協力するなど、日本ならではのソフト面での支援で巻き返しを狙っている。(上原すみ子)