シャープ、営業黒字でも試練続く 在庫拡大、社債償還…楽観できぬ状況 (2/3ページ)

2013.8.11 07:00

シャープ本社=大阪市阿倍野区(本社ヘリから)

シャープ本社=大阪市阿倍野区(本社ヘリから)【拡大】

 製造業では季節変動があり、4~6月は在庫が膨らみがちだ。しかし、世界的に液晶パネルは需要が徐々に減少しており、価格下落が始まっているのは不安要素だ。ドイツ証券のシニアアナリスト、中根康夫氏は「液晶パネルの買い控えと価格下落が起きている。下期はパネルが足りなくなるという見込みがあったが、パネルメーカー側の目算が狂っている」と指摘する。

 業績回復のカギを握る亀山第2工場(三重県亀山市)の4~6月期の稼働率は80%を超えた。しかし、ある納入業者は「7月以降、4~6月よりも稼働率が下がっているのではないか」と指摘している。

 4~6月の生産の大半はテレビ向けの32インチ型が占め、付加価値が高く収益性がある中小型は1割程度だった。シャープは中小型の生産割合を5割前後まで高めたい考えだ。

 また、中国の中国電子信息産業集団(CEC)が建設する新工場向けに、高精細の新型液晶「IGZO(イグゾー)」の技術を供与し、対価を得る形で提携。亀山第2工場で中小型パネルの生産量を確保できなければ、同工場の存在意義が薄れることになり、中根氏は「CECの新工場が量産を始めるまでに、亀山第2の能力を埋めるだけのIGZOパネル受注を果たすことが必須」と指摘する。

債務超過が目前の水準になる可能性もある

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