JA伊万里は農家の収益力アップのため、牛の排泄(はいせつ)物を堆肥(たいひ)にし、野菜や果樹農家に販売する事業を昨年度から展開している。畜産農家にとって牛の排泄物は処分にお金がかかる厄介者。
だが、排泄物にケイ酸水を散布してアンモニア臭を消す新たな技術が「有価物」に変える。5カ所の堆肥センターに設備を導入し、80軒の畜産農家から出る排泄物を堆肥にしている。2軒の農家では独自にケイ酸水の自動散布装置を牛舎に設け、臭いのない衛生的な環境を実現。「将来は全農家への導入を目指す」と夢を膨らませる。
農家の悩みを解消し、収益改善につなげる動きが広がっている。間伐材をその場で炭に変える試みもその一つ。環境装置メーカーなどで構成するバイオ炭事業化共同体(福岡市中央区)は、間伐材などを高温で熱処理する装置をトレーラーに載せた国内初の移動式炭化システムを開発、実用化を急いでいる。
コストをかけて間伐材を処分場まで運ばずに済む一方、炭は燃料や土壌改良材として販売でき、農家は新たな収入を得られるという。