日本企業では、育休から復職した社員が補助的業務に就くケースが少なくない。そんな中、子育てをする社員のキャリアアップを支援する動きが企業に出始めた。これまで“戦力外”になりがちだった育児社員を戦力化することで、職場を活性化するとともに、政府が掲げる女性管理職の拡大につなげる狙いもある。
「出産までに自分はこれ!というブランドを仕事でつくって」「育児はハンディではなく、生活者という強みになる」
リクルートは今月、グループ企業の28歳の女性社員と、子供を持つ先輩女性社員の交流会「キャリアカフェ28」を開催した。交流会ではブライダル情報誌の編集長や、メディアにも登場するコンサルタントら一線で活躍する花形社員が自らの出産育児と復帰後の働き方を披露。全国で204人いる28歳社員のうち84人が参加し、質疑応答や意見交換で盛り上がった。
同社ダイバーシティ推進グループの二葉美智子グループマネジャーは「28歳はキャリア形成や出産で悩み始める時期。復帰後にも成果を出すためには、仕事を量から質へ転換すべきだ」と狙いを話す。