米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)5」の後継機種が9月にも発表される見通しとなり、スマホ業界の動きも慌ただしくなってきた。出荷台数では米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載機種に水をあけられたとはいえ、スマホ業界の牽引(けんいん)役的存在であるアイフォーンの新顔は世界的規模でスマホ業界の勢力図を塗り替えそうだ。
中国で巻き返し
米メディアの報道などによると、次期アイフォーンは「5」の後継機種「5S」と、廉価モデル「5C」の2機種が登場する見通し。前者は柔軟で高強度のリキッドメタル合金カバー、後者は保護フィルムを張った樹脂製になるとみられている。ただ、次期機種で最も注目を集めているのは端末そのものより、新規に販売する通信事業者と対応する通信方式だ。
なかでもアップルや日本の通信事業者にとって大きな影響力を及ぼすのが中国移動通信(チャイナモバイル)の動向だ。アップルのクック最高経営責任者(CEO)と、携帯電話サービス世界最大手、中国移動通信の奚国華会長は8月までに2度の会談を経て、提携を協議。次期アイフォーンやタブレット型端末「iPad(アイパッド)」の販売について話し合ったもようだ。