【底流】三菱重「3兆円の壁」 社運かけたMRJ、飛躍のカギ握る (3/4ページ)

2013.9.13 06:00

  • 三菱航空機の川井昭陽社長(左から2人目)ら幹部。手前は開発中の小型ジェット旅客機MRJの模型=8月22日午後、東京都港区の三菱重工業品川本社ビル(小野淳一撮影)

 新興国では発電プラントの設計から建設まで総合的な解決策の提供を求められるケースが多いが、ドメイン制になれば対応しやすくなる。

 組織改革と並んで規模拡大の牽引役となるのが、成長領域への注力だ。火力発電分野での日立との事業統合は「エネルギー・環境」ドメインの強化策の核。今年5月には、航空機エンジンメーカー、米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)の小型ガスタービン事業を買収。三菱重工は大型、日立は中型ガスタービンを得意としており、大・中・小のラインアップをそろえた。展開地域の補完効果も見込まれる。

 かつて三菱重工は自社技術を重視し、グループ内ですべてを賄う「自前主義」の印象が強かった。P&Wの小型ガスタービン事業の買収額は数百億円とされるが、宮永社長は「自社の技術は大事だが、利用できる力を自分のものにして発展させられるなら、やる価値はある」とM&A(合併・買収)に積極的だ。

もっとも、成長への道のりは平坦ではない

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。