「サントリー天然水」のペットボトルを手に「消費者の声が『最軽量化』の後押しになった」と語る岸重信部長【拡大】
果汁・茶飲料もより薄く
もっとも、具現化するまでのハードルは低くなかった。それは「こんなに柔らかいボトルで、本当に大丈夫なのか」と半信半疑だった物流、販売などの関係部門や経営幹部らを説得することだった。
しかし、岸部長には自信があった。大幅な軽量化の是非について社内議論が進んでいた10年当時、7歳と5歳だった息子らが試作ボトルを手にした感想、すなわち「お父さん、このペットボトルは持ちやすいね」の一言があったからた。
バネ構造とデザイン性を両立させるため550ミリリットルボトルの胴に入れた何本もの切れ込みは、手が小さく、つかむ力が弱い子供でも飲みやすいという効果をもたらした。開発チームの祖父母などにも試してもらい「水滴でぬれていても滑りにくい」と好評価を得た。
今回の軽量化をプッシュしたのも、顧客窓口に寄せられる「ボトルをもっとつぶしやすくして」という声だった。「柔らかさに慣れてお客さまの感覚も変化してきた。今後も技術に磨きをかけたい」と岸部長。目標は、酸化に弱い果汁飲料や茶飲料のペットボトルをさらに薄く、軽くすることだ。(山沢義徳)