翌23日には、ビデオリサーチがまだ調査結果を発表していないのに「視聴率54.4%」というデマまでまことしやかに流れた(実際には関東地区42.2%、関西地区45.5%)。
面白さの「増幅装置」
「あまちゃん」も、有志のファンが自作イラストを公開したり、音楽や物語の伏線を分析したりと、ネットでの盛り上がりが人気を牽引(けんいん)してきた。最近は、完結によって楽しみが失われることを懸念し「あまちゃんロス症候群」という言葉まで飛び交う。NHKの石田研一放送総局長は18日の会見で「視聴率より、ネットでの支持の広がりが番組を大きくした」とヒットの理由を分析した。
この2作品に限らず、そもそもネットの草創期からドラマは話題の中心にあった。パソコン通信時代のニフティサーブでは、ドラマを語り合う会議室に人気が集まり、匿名掲示板で放送と同時に感想を書き込み合う行為は「実況」と呼ばれて定着。ツイッターなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の普及で、ネットでドラマを語りあうことはより身近になっている。