日本米の輸出量【拡大】
このプロジェクトは、クボタが新潟の農家とタッグを組み、コメを売り込むもので、2012年から本格的に事業を開始した。
国内トップブランド、コシヒカリの産地である新潟県は、国内最大級の米の生産量を誇る。しかし、近年は需要が減少傾向にあり、販路拡大の一環として輸出促進に力を入れている。
一方、クボタにとってもコメ需要の低迷は、農機の販売にダメージを与えかねない。こうした市場背景を踏まえ、両者が手を結んだ。
日本米の輸出量は右肩上がりで伸びている。農林水産省の調査によると、2006年は967トンだったが、12年は2.3倍の2202トンに拡大した。
ただ、クボタの海外開拓の手法は、これまでのコメ輸出とは大きく異なり、日本米の魅力をより高めている。
現在、輸出の大半は、日本で精米したコメを輸送し現地で販売する方式。この場合、時間とともに鮮度が落ちるため、本来の味を現地で再現することは難しい。