また、三菱商事は2002年にトルコ財閥のチャルックグループ傘下の建設会社GAPと組み、川崎重工業と共同でセメントプラントを受注した。トルコとトルクメニスタンは民族的な関係が深いメリットに注目し、日・トルコのタッグで実績を積み上げる“勝ちパターン”を構築した。
三菱商事は年内にも、トルクメニスタン国営化学公社が計画する尿素肥料プラントの正式受注を目指すという。政府も、国際協力銀行(JBIC)を通じた融資などで、こうした事業を全面支援する体制だ。
ライバルは中国
インフラ輸出と天然ガスの資源外交を両立できる有望国は、トルクメニスタンだけではない。資源に恵まれるパプアニューギニアでも「日本企業の存在感が高まり、商機が拡大している」(杉山茂・国際協力機構パプアニューギニア事務所長)という。