ジスプロシウムの世界需要【拡大】
同社によると、ジスプロの世界需要は2013年の見通しで約750トン。うちHDD用は約50トンだが、一般産業用は約300トンとはるかに多い。これだけの量が不要になる上、HV・EV用でも使用割合を減らせるため、コスト削減効果は極めて大きい。実際、今回の磁石合金は原料コストが約3割減るという。
今後は引き続きメカニズムの究明にあたる一方、来春をめどに秩父事業所(埼玉県秩父市)で量産を開始、HV・EV用でも大幅削減を目指す方針だ。
300トンの抑制効果
このままジスプロフリー化が進まなければ、世界需要は16年には約1600トンまで急増する見通し。逆に今回の磁石合金が世界中で使われれば、約300トンとかなり抑えられるという。
ジスプロは、カナダやブラジルにも存在するものの、産出は中国南部にほぼ限られる。11年下期には、中国の輸出制限によって価格が1キロ当たり3000ドル近くに暴騰し、関連業界に一大パニックを引き起こした。使用量を抑制できれば、それだけ「中国リスク」を減らせることになる。