【1000万台の先へ トヨタ 新たな挑戦】(1)個性磨きドイツ車に対抗 (1/3ページ)

2013.10.23 05:00

 ■「レクサス」を最高のブランドに

 社長に就いてからも靴底にはよく金属の削りかすが付いていたという。時間があれば、作業服に着替えて工場を見て回っていたからだ。

 そんな製造現場にこだわり続け、ものづくりを追求し続けた一人の経営者が9月17日、亡くなった。

 豊田英二、100歳。トヨタ自動車の社長、会長をつとめ、世界有数の企業に成長させた立役者だ。部品在庫を抑え生産効率を向上させる「カンバン方式」の確立など、その功績は枚挙にいとまがない。

 技術畑を一貫して歩んできたため、ものづくりの人という印象が強いが、製造面だけでなく、今や自動車業界の頂点にのぼりつめたトヨタの土台をいくつも作り上げてきた。そのひとつが、会長に退いてから高級車ブランド「レクサス」を立ち上げたことだろう。

 ◆米国以外では苦戦

 8月30日。まだギラギラした夏の日差しが照りつけるこの日、東京・南青山に車を販売しないレクサスのブランド発信拠点「インターセクト・バイ・レクサス」がオープンした。

 「私がストーリーをつくる」。今年4月からレクサス部門を直接担当することになった社長の豊田章男による長期視点に立った改革が動き始めた。

 その一つが、このブランド発信拠点で、ここでは日本の匠の技を集めた雑貨が販売され、雑誌が読めるラウンジもある。最大の目的はレクサスの販売ではなく、ブランドの個性を訴求していくことだ。

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