政府が賃上げに向けた環境整備を急ぎ、企業経営者の中からも応じる声が相次いでいることも大きい。
安倍首相は政労使会議で経済団体に賃上げを要請。法人減税や成長戦略なども相次いで打ち出した。来年4月に消費税率引き上げを予定する中、政権の最優先課題とするデフレ脱却には設備投資の増加などと同時に、労働者の所得向上は不可欠だからだ。
日本電産の永守重信社長は22日、「税金をまけてもらえる分は、従業員に還元しないといけない」と述べ、ベアを実施する考えを表明した。円安を背景に業績が改善しているトヨタ自動車の豊田章男社長が「業績が上がった分、従業員に還元するのが当然のことだ」と話すなどベア容認の姿勢は経済界で広がっている。
アサヒグループホールディングスの泉谷直木社長は24日、フジサンケイビジネスアイの取材に「(政府が検討している法人税減税分を)すべて財布に取り込もうということは考えていない」と述べた。