中小企業の底力を見せた特殊フィルター 原発建屋内の除染作業で一躍脚光 (3/5ページ)

2013.10.30 06:05

添着活性炭の有機ヨウ素除去効率の相対湿度による影響

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 活性炭素繊維に注目

 ワカイダが、このフィルターの開発に着手したのは2000年だった。同社は1993年に創業し、放射性物質を扱う医薬品研究などに使われる実験動物や実験廃液の処理装置を販売してきた。しかし、廃液を処理する機関やメーカーの統合で、装置の納入先やメンテナンスの仕事が減り、生き残りに向け、新事業の開拓を模索していた。

 開発のきっかけは若井田靖夫社長が「営業先の病院で、活性炭フィルターの交換を手伝ったこと」。活性炭フィルターは重さ60キロと大人2~3人でないと交換できない。50年もの間、使い古された技術で「大手企業はどこも新しいフィルター開発などしてくれないと聞き、軽量化を思い立った」という。

 目をつけたのは活性炭素繊維だ。微細な繊維の表面を活性化すれば、表面積が大きく軽いフィルターができる。多くのメーカーを回り、東洋紡と開発契約を結んだ。東洋紡も興味はあったが、放射性物質に対応する技術の蓄積が少なかった。

「すでに決まっていた病院が納品を先延ばしにしてくれて、何とか納品した」

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