米コーヒーチェーン大手スターバックスが事業の拡大戦略を加速している。喫茶店のイメージから「進化」し、ファストフード店も意識した食事メニューの充実ぶりに加え、米本国では紅茶やフレッシュジュースの販売を強化。アジアや中南米など新興国市場にも出店攻勢をかけている。
首都ワシントンのホワイトハウス近くのペンシルベニア通り。ホテルに近接したスターバックスのにぎわう店内で、ケイティー・バリルさん(31)は昼食代わりのサンドイッチと紅茶を同僚と楽しんでいた。
コーヒーは苦手というバリルさんだが「店の雰囲気が気に入っているし、軽食メニューも増えた」のでよく利用するという。
スターバックスは昨年、人気ベーカリーの米ラブランジェを買収した。ラブランジェの拠点のカリフォルニア州サンフランシスコでパン販売を試験的に始め、米全土に広げる方針で、アナリストは「ダンキン・ドーナツなどに対する競争力がつく」と指摘する。