日本郵政、上場へ攻めの戦略 赤字事業売却しシステム刷新 (2/3ページ)

2013.11.2 07:06

 かんぽの宿の当面の売却対象は、営業を休止し建物を取り壊すなどした松島(宮城県)、舞鶴(京都府)、柏崎(新潟県)、島原(長崎県)をはじめ10カ所程度。逓信病院は仙台、新潟、神戸、大阪北の計4カ所を売却する方向で検討しているもようだ。

 ただ、地元自治体の一部から反対も出ており、交渉が長期化する可能性もある。西室氏は、かんぽの宿の売却を、不採算事業の見直しや財務体質改善に向けた「象徴」と位置付けており、粘り強く進める構えだ。

 西室氏の改革は、グループを一体化するための設備投資や、強みを生かした新規事業にも及んでいる。効率性や営業力を高めるため、情報システムの刷新に投資するのもその一つだ。

 日本郵政グループの情報システムは、傘下の日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険など各社がそれぞれ構築してきた。民営化後も足元の利益確保を優先し、全社的な大規模投資は抑えてきた。

 だが、西室氏は「次の世代に持ちこたえることができるようなシステム構築をしっかりやりたい」と考えた。具体的には、「一本釣りした」(西室氏)という日立ソリューションズ出身の小松敏秀副社長を中心に、グループ全体の情報システムが抱える問題を洗い出し、「全体最適の観点」から再設計、高度化を図ることにした。グループ会社が情報を共有し、業務効率化と一体化につなげるのが狙いだ。

郵便、保険の各市場の成長は見込めない

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