日本郵政、上場へ攻めの戦略 赤字事業売却しシステム刷新 (3/3ページ)

2013.11.2 07:06

 新規事業では、全国約2万4000の郵便局ネットワークをフル活用する。7月にアメリカンファミリー生命保険(アフラック)と合意したがん保険の販売拡大では、10月に取り扱い郵便局数を1000局から1500局に増やした。最終的に2万局に拡大する計画だ。

 10月からは、高齢者を訪問したり、買い物を代行したりする生活支援サービスを始めた。基本料金を月1050円に設定し、会員制で実施。当初は、高齢者の割合が高い北海道、宮城、山梨、石川、岡山、長崎の6道県にある計103郵便局で行われ、来年4月から順次対象地域を広げ、全国展開を目指す。郵便、貯金、保険の窓口業務に並ぶ事業に育てたい考えだ。

本業の成長見込めず

 ただ、郵便、保険の各市場の成長は見込めない。手紙やはがき、「ゆうメール」を含めた郵便物の総引き受け物数は、電子メールの普及などで右肩下がりが続く。かんぽ生命の保険契約件数も減少に歯止めがかかっていない。

 日本郵政は、13年4~6月期連結決算で1619億円の最終利益を確保し、9月中間決算も良好の見通しだ。だが、下期は情報システム構築の設備投資が計上されるなど、通期計画の3500億円の達成に向けたハードルが高い。本業での成長が見込めない中で、収益力をどうやって高めていくのか。西室氏の手腕が注目される。(佐藤克史)

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