【視点】産経新聞経済本部編集委員・早坂礼子 日韓関係は未来志向で対話を (1/3ページ)

2013.11.12 05:00

 ■両国の懸け橋になる若者大切に

 6日、経団連、日本商工会議所、経済同友会の経済3団体と日韓経済協会は、韓国の裁判所が日本企業の戦時中の徴用に対する個人請求権を認める判決を出したことを憂慮し、良好な経済関係を求める声明を発表した。それにしても日韓の焦点は常に過去だ。なぜ未来の話ができないのだろう。

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 2001年1月26日夜、東京・JR新大久保駅で3人が亡くなった。泥酔してホームから転落した男性と、彼を助けようとした2人の青年だ。一人は日本人のカメラマン、もう一人は韓国人留学生の李秀賢(イ・スヒョン)さんだった。

 税務署員の父と看護婦の母の長男として韓国の蔚山(ウルサン)市に生まれた秀賢さんは日韓貿易の仕事に就くのが夢で、高麗(コリョ)大学(ソウル特別市)4年のときに日本語を勉強するため東京へ留学した。両親へ「日本人は勤勉で礼儀正しく秩序をよく守る」と書き送っていた。事故の後、両親は息子の遺志を継ごうと国内外から寄せられた見舞金をもとに日本語を学ぶアジア人学生のための奨学金を設けた。それが秀賢さんの名を冠した「LSHアジア奨学会」で、今年も10月17日に東京都内で13年度の奨学金授与式が行われた。授賞式では日韓首脳からのメッセージが読み上げられた。「日本との懸け橋になる多くの留学生が日本で勉学に励み、日韓友好の絆の基礎が確実に築かれている」(安倍晋三首相)、「奨学会の活動は日本と韓国はもちろん、アジアの国民をつなぐ大切な懸け橋となっている」(朴槿恵(パク・クネ)大統領)。就任後、いまだに正式な会談が実現していない両首脳だが、コメントの趣旨はほとんど同じだった。

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