飲料・食品業界で容器軽量化競争が激化している。なかでも乳業大手の森永乳業はこの10年間で、チルド(冷蔵)飲料やヨーグルトなど主力商品の容器軽量化に相次いで成功した。遡(さかのぼ)ると、軽量化に5年以上かかった牛乳瓶の存在が見えてきた。試行錯誤の結果、牛乳瓶の軽量化を果たしたことが社内に軽量化の波を広げたという。
スーパーなどで販売される商品では紙パックが大半を占めるが、乳業各社が主力事業の一つに据える宅配事業では牛乳瓶が主流だ。決まった家庭に定期的に配達するため回収が容易でリユース(再利用)率が高く、環境配慮の観点からも注目度は高い。一方で「瓶底めがね」という言葉が生まれるほど厚く、その重さや割れやすさを克服することが課題だった。
森永乳業で牛乳瓶の軽量化が議論され始めたのは1990年代後半。従来のガラス瓶を薄くすることからチャレンジが始まったが、ガラスを薄くすれば同時に強度も低下。輸送時に割れやすくなるほか、瓶の重心が高くなり牛乳を充填(じゅうてん)する際に倒れやすくなるなどの課題が浮かび上がった。