当初はおもちゃメーカーと留め具の開発を進めていたが、うまく音が出ずいったんは頓挫。最終的には都内の自動車部品メーカーと組み、強度や安全性を検証しつつ「カチ」を求めて試作を重ね、4年越しで完成させた。技術担当の戸所由美子さんは「視覚にも聴覚にも訴えたかった」と、当時を振り返る。こうした独自技術により、この留め具をはじめ20年間で特許8件、実用新案1件を取得している。
技術担当者の苦労を社内で目の当たりにしてきたマーケティング担当の信田広美さんは、天使のブラの広告について、「毎シーズン改良される特徴を分かりやすく伝えること」を心がけているという。広告のネーミングでは「天使のブラ」のあとに「ウルトラアップ」(厚手パッドを挿入)、「魔法でスリムに」(上半身を細身に)など、新たな特徴を表す言葉を入れる。広告も一目で新機能が分かるようにモデルのポーズやデザインを工夫する。
「歴史ある天使のブラの担当になったことは正直、プレッシャーもあった」。プロダクトデザイン部の小林裕美さんは、内示を受けた半年前を振り返りそう話す。20代向けのブランドからの異動だった。