総務省は、営業や総務など20業務ごとのテレワークのモデルを策定することを決めた。業務によって異なる情報管理の手法などを具体的に示すことで、企業に導入を促す。早ければ来年4月にも、有識者による検討部会を立ち上げ、モデル策定に向け実証実験を始める。
営業コスト削減
日本テレワーク協会の今泉千明主席研究員は「テレワークは業務開始時や終了時の上司との連絡方法や進捗(しんちょく)状況の管理徹底など、ルールをきちんと決めればうまくいく」と話す。実際、導入後に生産性が上がったケースも少なくない。
事務機器メーカー、リコーの国内販売子会社リコージャパン(東京都中央区)は、東日本大震災後の11年7月に営業員約700人を対象に導入。営業員の顧客との面会件数が50%増加した。直行直帰の勤務体系に移行した結果、営業員の残業費を約20%カットできたほか、営業フロアの縮小などでオフィス経費も約35%削減できたという。