セブン&アイ・ホールディングス(HD)の鈴木敏文会長(CEO)インタビュー=19日午前、千代田区二番町(瀧誠四郎撮影)【拡大】
--創業40周年を迎えた
「大型店と小型店の共存を模索していた際に、米国で目にしたのがコンビニ。大型店が伸びている時代に小型店が成功するわけがないというのが当時の業界の見方で、“隙間産業”呼ばわりもされたが、壁を破り続けた40年だった」
--おにぎり販売や銀行ATM(現金自動預払機)設置には反対意見も多かった
「おにぎりは『家庭で作るから売れない』といわれ、ATMも銀行の頭取から『もうからないよ』といわれた。でも、銀行は午後3時に閉まるし、浴衣にげた履きでは行けない場所。一方、24時間営業のコンビニなら行きやすいし、便利だ。だから必ずうまくいくと思った」
--発案のたびに反対されたのに、なぜ成功すると
「多くの人は経験の延長で物事を判断するから、新しいことに反対する。しかし、世の中も人も変化している。プライベートブランドも『安くなければ』と決めてかかっていたが、一人暮らしで一定の収入がある人は良いものが欲しいはず。だから『金の食パン』を発売した。変化こそチャンスということだ」