シャープ「けったいな文化」変わるか 社長も本気の「さん付け運動」 (4/5ページ)

2013.12.4 06:00

シャープの企業風土改革に本気の高橋興三社長(左下)。創業者の早川徳次氏(右上)の時代の原点回帰を目指している。

シャープの企業風土改革に本気の高橋興三社長(左下)。創業者の早川徳次氏(右上)の時代の原点回帰を目指している。【拡大】

 とくに、町田会長-片山幹雄社長(現・技術顧問)時代に推進した液晶事業への大型投資を停止・変更するような意見はなく、巨額赤字の元凶といわれる堺の液晶パネル工場への4千億円超の投資にも疑問の声は上がらなかった。

 アナリストは「堺工場の稼働時には大型パネル市場が縮小しており、すぐに在庫が積み上がったはずだ。それでもシャープが販売不振を公表したのは24年2月で、その2カ月前まで経営トップは大型テレビは好調と主張していた。もっと早く手当てしていれば傷はまだ浅かった」と説明する。

 シャープは、堺工場で積み上がったパネルの在庫を消化するのに長く苦しみ、堺工場の建設費に充てた2千億円の転換社債の返済をめぐって資金繰りに苦労しただけに、社内には「もっと早く情勢の変化を報告したり、方針転換や計画修正を進言しておけば…」と悔やむ声があるという。

“下請けいじめ”などが目立ったとされる

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