経団連の米倉弘昌会長は9日の会見で、来年の春闘交渉について「経済の好循環を実現していくために、改善された企業業績を賃金の引き上げにつなげていくことは大賛成だ」と述べ、経営側の交渉指針となる「経営労働政策委員会(経労委)報告」に盛り込む方針を改めて示した。
経労委報告は20日の政労使協議を経て来年1月中旬に正式決定する。賃上げ方針の明記で、来春闘は定期昇給や賃金を一律に底上げするやベースアップ(ベア)など賃上げの内容が焦点になりそうだ。
年内決着へ大詰めを迎えている環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉については「関税撤廃の範囲や期間など残っているのはすべて政治的な判断で決着がつけられる問題だ。懸命に合意点を探り出してほしい」と要望。与党税制協議会で議論されている生活必需品の消費税率を低く抑える軽減税率には「事務経費などに膨大なコストがかかるうえ税収が減る。消費税率8%のときは考えるべきではない」と導入に反対する姿勢を鮮明にした。