加藤 表示部に多彩な表現を取り入れましたが、これで満足するわけにはいきません。もっと分かりやすい方法や、さらに使い勝手や拡張性の高い仕組みもあるのではと模索の連続です。自分の感性だけでなく、多くの人の意見を聞いてアイデアを集め、アニメーションの活用にも工夫していきたい。「MC-980A」はインターネットに接続することができ、計測結果をネットで確認できます。この分野だけでもかなりの広がりが見いだせると思います。
畠山 大型機なので、利便性を考慮して3つのパーツに分解することができても、その取り外しに六角ボルトなど特殊な工具が必要では好ましくなく手で回せるつまみにしたり、取り付け部の材質の強度を高めるなど商品企画とデザインからの要望は課題だらけです。強度解析が続く日々を送りながら、着地点を見つけ出しました。重さは試作機段階から商品化までに約8キログラム軽くしましたが、やるべきことをやっただけと思います。
--将来の夢、これから取り組みたいことなどを教えてください
香坂 健康計測・計量機器のリーディングカンパニーとして医療現場だけでなく、世界のアスリートたちもサポートできるような高い機能や専門性をもった商品を企画をしていきたいと思います。
斉藤 新しい技術があれば、積極的に商品に盛り込んでいく姿勢を貫きたいですね。「MC-980A」の操作パネルに採用した振動で接触を確認できる「BURUタッチ」機能も開発当初は反対意見もありましたが、結果は好評でした。入力方法などの多様化を進めていきます。
加藤 使い勝手の向上を図るため、普及している機器との連携ができる工夫も必要だと思います。例えば、スマホやタブレットなどを活用して計測したデータを多彩なアプリケーションで表示するなど、やりたいことは多くあります。