高齢化の進展に伴い軽の福祉車両の需要は拡大しており、12年度の国内販売台数は約1万4000台と11年度よりも5割近く伸びた。他社に先行して95年に福祉車両を投入したダイハツは、現在も販売実績でトップを走る。
ただ、12年度のシェアは約40%と前年度よりも14ポイント減少。ホンダが12年8月に発売した「N BOX+(プラス)」の福祉車両が好調に売れており、需要を奪われている格好だ。
販売をてこ入れするため、ダイハツは今月12日、2車種の福祉車両を全面改良した。10月発売の新型「タント」をベースに、天井までの空間を広く確保するなどの工夫を凝らし、乗車時の快適性を向上させたという。全国の認定店を生かしてソフト面とハード面の両方から顧客満足度を高めることで、「しっかり巻き返したい」(堀井氏)と拡販を図る考えだ。