図らずも武田とJBICの交代劇のキーワードは“体力”だった。世界を相手に飛び回るには体力で勝る若いトップがふさわしい。一般論で言えばその通りだろう。だが、若さとは肉体的な年齢だけを指す言葉ではない。1840年生まれの米国の実業家、サミュエル・ウルマンは80歳のときに自費出版した詩集で「YOUTH」という有名な作品を残している。
「若さとは人生の一時期のことではなく心のあり方のことだ。70歳になろうと16歳であろうと、人間の心には不屈の闘志や、来るべきものに対する子供のような好奇心や、人生の喜び及び勝負を求める気持ちが存在するはずだ。人は希望ある限り若く、失望とともに老い朽ちる」
日本の高齢化には歯止めがかからない。政府の統計によれば65歳以上の人が総人口に占める割合は今年で4人に1人だ。今後は働く高齢者がもっと増え、私たちは体力の衰えを経験に裏打ちされた知力で補っていくことになる。過去の実績だけにあぐらをかく人物は願い下げだが、リーダーだって進取の気概に富み、全体に目配りできる人なら高齢でもいいのではないか。
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