ウイルス作成ソフトの画面。IPアドレスなどを入力すれば、遠隔操作ソフトをつくることができる(トレンドマイクロ提供、画像は一部加工しています)【拡大】
ソフトをダウンロードした後、パソコンで立ち上げた上で、自身のIPアドレス(ネット上の住所)を入力するなど簡単な作業で遠隔操作ウイルスが作成できる。文書や音声ファイルにウイルスをつけてメールに添付し、攻撃を仕掛ける相手のメールアドレスに送信し、相手が添付ファイルを開封すればウイルスに感染する仕組み。
感染した場合、感染スマホの国籍や携帯番号などを表示して攻撃側に知らせる。ウイルスの使用者は、自身のパソコンで感染したスマホを自由に遠隔操作でき、メールの送受信内容や連絡先、文書・音声の保存データを勝手にのぞいたり、盗んだりすることが可能という。また、スマホのGPS(衛星利用測位システム)機能を悪用し、感染スマホの所有者の位置情報も把握できる。このファイルの被害は日本では確認されていないが、海外では複数発生しているという。
トレンド社は「単純な仕組みのソフトで、個人情報の窃取やストーカーなどの犯罪に悪用されかねない」と指摘。その上で「安易にウイルスを作成すると罪に問われる可能性があり、見つけても絶対にダウンロードしないでほしい」と注意を呼びかけている。