【平成26年 新春 直球緩球】堅調な国内市場が牽引 日本鉄鋼連盟・友野宏会長

2014.1.7 10:00

日本鉄鋼連盟の友野宏会長(寺河内美奈撮影)

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 --景気の回復基調が続いている

 「超円高が解消し、昨年は株価も大幅に上昇。経営者のマインドも変わった。ただ、鉄鋼業界は販売数量や価格は回復したが、円安で原燃料コストがアップ。電炉にとっては電力料金値上げもあり、非常に厳しい年だった。中国の過剰生産が止まらず、新興国経済の減速もあり、市況の下押し圧力は弱まっていない」

 --国内需要の見通しは

 「消費税増税前の駆け込みによる反動減で個人消費や住宅投資は落ちるだろうが、設備投資は伸びが見込まれる。海外景気の持ち直しで輸出も回復。腰折れは回避され、プラス成長が続くだろう。国土強靱(きょうじん)化や社会インフラの更新などを通じて日本経済再生にもしっかり貢献したい」

 --フル操業の続いている国内で需要増にどう対応する

 「生産効率を上げて対処するのが正解だと思う。鉄鋼業は典型的な装置産業なので、好ましいのは常時フル運転だ。需要が増えた際には、稼働率を上げる対応とそれに加えた生産のプロセス改善が重要だ」

 --国内市場は堅調だが、今後の成長には海外展開が重要になる

 「ある意味それは必然だ。日本の鉄鋼業が生きていく道だと考える。鋼材の内需は、今の経済状況なら年間6千万トン強という状況が続くだろう。ただ、法人税や雇用など産業立地競争力に劣る日本に、海外へ出ていった企業が生産を戻したり、海外からの投資が増えるとは考えにくく、内需が大きく上振れるとは期待しない方がいい」(兼松康)

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