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今回、進められようとしている一連の措置について国交省は、政策の終了に伴う「修正」にすぎず、「民営化の基本線を崩すものではない」との立場だ。
だが、民営化の基本は、まずもって、それぞれの借金は、それぞれの責任の下で返済することにある。本四高速の債務は、民営化時点で半分を国が引き受けたものの、なお1.4兆円が残ったままだ。これを他の高速会社に押しつけること自体、民営化の本旨に反するのは明らかだ。
一昨年の中央自動車道笹子トンネル事故などを契機に、道路インフラの造り替えや大規模補修が改めて求められている。返済期間の15年延長は、そのためにも欠かせない措置だと国交省は説明する。
こうした事態も最初から予想されていたことだ。今後は、将来世代へのつけ回しは一切しない-。それこそが民営化の狙いではなかったか。国の関与を大幅に残した「猪瀬民営化」の矛盾は、ここにきて一気に吹き出したといえないか。