そこで、マーケティング自動化を担う「Hubspot(ハブスポット)」のようなサービスの出番だ。ハブスポットはこれひとつでインバウンド・マーケティングを管理できるコンテンツ管理システムを提供し、加えて開発者やデザイナーなど第三者がアプリやテンプレートをユーザーに提供できる環境も備えている。マーケティング担当者はここにコンテンツを入力すれば、売上へのプロセスに適切に組み込んで発信することができる。
ハブスポットなどのコンテンツ管理システムを提供する企業は、どんなビジネスもその規模の大小に関わらずコンテンツを生みだすメディア企業でなければならないと考えている。しかし、そのコンテンツを製品のラインアップにどう組み込むのか、顧客との継続的なやり取りとコンテンツをどう結び付けるのか、そして適当な時に他のサービスや商品をどう売り込むか判断して手動で実行するのは極めて難しい。コンテンツをたくさん持っていればなおさらだ。
◆月額200ドルから利用
そこで、ハブスポットは、コンテンツと製品・サービス、そして顧客の関係をつかみ取り、自動的にそこに結びつきを見つけ、マーケティング行動まで実現してしまう。ハブスポットのサービスは企業規模に応じて月額200ドルから1000ドルで利用できる。2012年に急激な成長を遂げたハブスポットは、その年5200万ドルを売り上げたと発表している。今のところ、ハブスポットがこの市場で他を抑えて広く受け入れられているサービスといえる。
一方、IBMやドイツのSAPといった大企業もこれに似たプラットホームを提供している。IBMが最近どんな企業を買収しているかあまり知られていないかもしれないが、IBMはいくつか企業買収をすることによってマーケティングの自動化に乗り出した。