今月下旬から本格化するバレンタイン商戦に向け、大手百貨店が高級チョコや組み合わせギフト用の商品を強化している。近年は女性同士で交換する「友チョコ」など男子不在のバレンタインが定着しつつあったが、今年は「本命チョコ」に原点回帰。景気回復で温かくなった働く女性の懐に訴える作戦だ。
「今年は義理チョコは扱いません」
こう意気込むのは松屋銀座食品部の今井克俊バイヤー。同店ではラトビアのブランド「エミルス・グスタフス」のチョコレート「ジュエリー」(24個入り1万8900円)など5000円以上の商品が2割を占める。
高級品として知られるタヒチ産のバニラを使った独自商品など「商品の背景や物語性を強調したチョコ」(今井氏)を重点的に品ぞろえ。客単価が前年に比べ1000円程度上がると予想しており、商戦全体でも前年比20%増の売り上げを見込んでいる。