第3四半期の決算発表会見で説明する、ソニーの平井一夫社長=6日午後、港区港南の同社【拡大】
だが、その平井社長でさえ、パソコン事業を成長軌道に戻せず、撤退を決断するしかなかった。スマートフォン(高機能携帯電話)への音楽配信など、ハードとソフトの連携に取り組んではいるが、パソコンやテレビでは大きな成果を出せていないからだ。
平井社長は会見で来年度のエレクトロニクス部門の黒字化を明言。スマートフォンやタブレット端末などに復活をかける。
ただ、リストラが相次ぐ中で、社員からは「事業ごとの採算が優先され、以前のように自由な開発ができなくなった」との声が漏れる。かつてソニーは携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」や平面ブラウン管テレビなどこれまで市場になかった製品を打ち出し、消費者を魅了してきたが、それを支える開発力が失われている恐れもある。平井社長は「(VAIOの)ノウハウ、資産をこれからもソニービジネスに活用しないといけない」と話す。
映画・音楽などエンターテインメント部門や金融部門への依存が強まっていく中、エレクトロニクス部門を立て直し、再びソニーブランドを輝かせることができるか、平井社長の手腕が改めて問われている。