仮想通貨ビットコインの保管業務などを手がけるカナダの業者フレックスコインは4日、サイバー攻撃を受けてサービスを停止したと発表した。別の業者でもコインの盗難被害が判明するなど、ビットコイン関連の業者へのサイバー攻撃が相次いでいる。
フレックスコインがウェブサイト上で発表した声明によると、2日に外部からのサイバー攻撃を受け、顧客から預かっていた896ビットコイン(約6100万円相当)がすべて盗まれた。このため同社はただちにサービスを停止し、捜査当局と協力して「ハッカーの割り出しに努める」としている。
また、ビットコインの取引仲介業務を行っているポロニエックスも、ハッカーによる攻撃で保管していたコインのうち12.3%が盗まれたと発表した。
ビットコインをめぐっては、最大の取引所だった「マウントゴックス」(東京)が、やはりサイバー攻撃を受けコインの大半を失い経営破綻に追い込まれるなど、市場の脆弱(ぜいじゃく)性が浮き彫りになっている。(ワシントン 柿内公輔)