■ますます高まるM&Aの重要性
日本では少子高齢化にともない、中長期的に国内市場が縮小していくといわれている。一方で、日本企業の現預金残高は2013年3月末で過去最高の約225兆円を記録。こうした中、日本企業による海外企業の買収が今後も活発に行われていくとみられる。12年のクロスボーダーM&A(合併・買収)における買収国ランキングで、日本企業は英国を抜いて世界第2位に躍り出た(トムソン・ロイター調べ)。野村ホールディングス(HD)のM&Aアドバイザリービジネスと、それに付随した資金調達や為替・金利ヘッジなどトータルなソリューションを提供する取り組みについて解説する。
◆グローバルな体制
「日本では90年代後半から、M&Aを通じた事業再編や海外企業の買収案件が増えてきました。国内市場の縮小にともない企業が成長機会を模索する中、新規分野への進出や海外市場への展開を進めるうえで、M&Aの重要性がますます高まっています」と、野村証券企業情報部の角田慎介部長は語る。
同部では、M&Aにかかわる全般的な支援およびディール成立に向けたコーディネートなどを行うアドバイザリー業務を手がける。東京では、セクター別のカバレッジ体制と、地方の優良企業を担当するチームによるカバレッジ体制を敷く。大阪と名古屋にも拠点を持ち、地域を横断したM&Aのカバレッジ体制をとる。海外では各地域の特性に応じてグローバルにプラットフォームがあり、国内外の企業に付加価値の高いサービスを提供している。具体的には欧米亜を中心に重点を置くセクターや競争力を有するプロダクトに経営資源を配分している。