海外展開にも弾み
こうした産学連携や異業種提携を通して製品化のスピードが増すことで、介護ロボ市場の成長ペースは加速しそうだ。矢野経済研究所によると介護ロボットの国内市場規模は、15年度に23億円に拡大。20年度には350億円に達する見通しだ。
それ以降も堅調に推移する可能性が高い。慢性的な人手不足に直面している介護現場では今後、団塊世代の高齢化により一段と介護ロボの需要が高まるためだ。介護のほか、物流や生産拠点への導入も見込まれる。
また、国際標準化機構(ISO)が新たに作った生活支援ロボットの安全規格に、日本の研究者が提案した規格が採用された。安全面で日本の技術が優位に立て、開発や普及、海外展開にも弾みがつくことになる。(伊藤俊祐)