需要が回復してくる時期について、稲村氏は「数カ月かかる」との見通しを示した。電気料金の値上げなどを背景に、「消費者の省エネ製品への関心は継続する」と期待する。
メーカーも機敏に対応し始めた。海外で生産している製品は「計画段階から店頭に並ぶまで1カ月近くかかることもある」(業界関係者)ため、すでに生産のペースを落としているメーカーもあるという。
反対に、国内生産分については、大半のメーカーが3月末ギリギリまで増産体制を敷く。
三菱電機は4月以降もエアコンの3割増産を続ける強気の計画を打ち出している。「夏場の繁忙期に向けて、今の生産体制を続けた方が効率的なため」(同社)という。一方、大型冷蔵庫の生産は4月から例年並みに戻し、国内生産のメリットを生かし柔軟に対応する構えだ。