マツダの世界生産台数と海外生産比率【拡大】
円高による輸出採算の悪化で12年3月期まで4期連続で最終赤字にあえいだ。円安に転じた効果で14年3月期連結決算は過去最高益を更新する見通しだが、海外生産の拡充は急務となっていた。
その切り札の一つがメキシコ新工場だ。既に1月から年産14万台体制で北米向けの小型車「マツダ3(日本名・アクセラ)」を製造しており、4月からはメキシコ国内向け、7月から欧州向けの生産を始める。15年度にはトヨタ自動車への供給分を除き18万台まで増産する。
メキシコ現地法人の社長を務める江川恵司常務執行役員が「技術の全てを注ぎ込んだ」と語るように、06年以降続けてきた「モノ造り革新」を海外工場で初めて全面導入。独自の環境技術を搭載した車の輸出拠点とし、競争力を高める考えだ。