震源の深さに関しても双方の溝は埋まらなかった。
関電は、大飯の周辺について最も浅い震源は4キロが妥当と説明。しかし、規制委は「3キロが妥当」と、より浅く見積もって検討するよう求めた。
震源が浅いほど大きな揺れが伝わりやすく、より大きな揺れの想定を要求される。基準地震動をさらに引き上げれば、配管などの補強工事が必要となり、再稼働が大幅に遅れる可能性も出てくる。
島崎氏は「僕が3キロじゃないかと思っているものを否定してくれればいい。データを示してくれれば納得する」と提案した。関電は必死にデータを示し続けたが、島崎氏は最後まで首を縦に振らなかった。
審査会合は、立証責任をすべて電力会社が負う仕組みだが、完璧に証明するのは不可能に近い。結局、関電は3月12日に3・3キロに見直したが、規制委は判断を保留した。
「丸のみ」を優先
これに対し、九電は3月5日、規制委の指摘に従って川内の基準地震動を申請時の540ガルから620ガルまで一気に引き上げた。