だが、これまで本格的な事業化にこぎつけた事例はあまりないようだ。目標の下請け体質からの脱却を達成するには「製品化した後のビジネスモデルが必要だ」(タスコの木村工場長)という声も上がる。
東京商工会議所の「12年中小ものづくり企業の企業間連携に関する実態調査」によると、約8割に連携の経験がない状況。理由は「必要性を感じない」「効果が不明」との回答が過半数で、意識は低い。
連携プロジェクトが単なる技術力のアピールに終わってしまっては、挑戦する機運はしぼみかねない。今後は本格的なビジネスへとつなぐ後押しも必要となりそうだ。(佐竹一秀、池誠二郎)
●=木へんに久