TDLが右肩上がりで来場者を伸ばしていた昭和62年、リゾート施設の建設で税制優遇措置などが受けられる総合保養地域整備法が制定された。日本がバブル経済に沸いた時期。「TDLに続け」と二匹目のドジョウを狙ったテーマパークの建設が全国で相次いだ。
しかし、開業するころにはバブルが崩壊、その後の長引く不況で来場者は伸び悩んだ。交通利便性の悪い地方で集客力が劣る中、「初期投資に伴う財務負担のほか、バブル期に立てた甘い需要予測がたたり、多くのテーマパークが姿を消していった」(四宮氏)。
ディズニーのような来場者を酔わせるテーマや高い集客力を持たず、ハコモノでしかないテーマパークでは厳しい環境を乗り切ることはできず、平成12年に「レオマワールド」(香川県)が閉園に追い込まれると、15年には「ハウステンボス」(長崎県)が2千億円を超える巨額の負債を抱え、会社更生法適用を申請した。