ただ、今後の収益をめぐっては不透明な要素も少なくない。一つは円安効果がほとんど期待できない点だ。日立の場合、円安による営業利益の押し上げ効果は14年3月期に850億円にも上った。パナソニックの津賀一宏社長が「現地通貨ベースでも反転攻勢していきたい」とするなど、為替に左右されない体質づくりを各社は急いでいる。
日立や東芝などは鉄道や電力といったインフラ関連の海外展開に力を注ぐものの、先行する米ゼネラル・エレクトリック(GE)など海外の競合メーカーの収益力には遠く及ばないのが実情。家電に軸足を置くパナソニックやシャープなどは消費税増税に伴う駆け込み需要の反動も懸念され、世界市場で通用する新規事業をどこまで育てられるかが成長の鍵を握る。日立の中西会長も「中期的にみると道半ばで(海外のグローバル企業と比べ)課題は多い」と気を引き締める。
一方、ソニーは構造改革の遅れから収益の回復が鈍く、最終赤字となる見通しだ。