【ビジネスアイコラム】「棺をおおいて定まる」実業家の価値 (3/3ページ)

　ソフトバンクグループの孫正義代表は、ソフトの流通業から起業して、やはり同じころ「デジタル情報革命」に自らの未来をかけた。真藤さんが設計した時計の「競争」という針は大きく進んで、ソフトバンクの２０１４年３月期の営業利益はドコモのそれを上回った。

　真藤さんの業績をいま振り返って、通信分野のこれからの自由化の方向性を探れば、見えてくる真価があるのではないか。リクルート事件に絡んで、執行猶予付きの有罪判決を受けてから四半世紀近くがたった。（シンクタンク代表　田部康喜）