SNSアプリの「Wickr」のデモ画面。送信する写真やメッセージが自動消滅する時間を設定できるほか、送信内容が暗号化される(伊藤穣一撮影)【拡大】
もうひとつの懸念は、ヴォイシーがデータを残さないと言っているものの、セキュリティーのプロによって開発されたアプリではない点だ。暗号化サービスのウィッカーとは異なり、メッセージアプリのスナップチャットと同じような心配がある。スナップチャットは最近、自動消滅時間を超えた後も実際はデータを保持しており、ただユーザーから見えないように隠しているということが分かり、法的なトラブルに直面した。ハッカーや技術的に洗練されたユーザーが後からデータを取り戻せてしまったからだ。ヴォイシーはこの点を注意深く開発したと願いたいが、どうだろうか。
ヴォイシーの成功いかんにかかわらず、これがSNS業界のトレンドだ。プライベートな空間を保証する機能を交流サイトのコアに据えた企業のいずれかがフェイスブックに取って代わるときがくるだろう。もしかしたら、ミクシィにもチャンスが巡って来るかもしれない。
文:イジョビ・ヌウェア
訳:堀まどか
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【プロフィル】Ejovi Nuwere
イジョビ・ヌウェア ニューヨーク生まれ。全米最大の無線LAN共有サービスFON創業者の一人。ビジネスウイーク誌により「25人のトップ起業家」に選出される。2008年に日本でオンラインマーケティングに特化したランドラッシュグループ株式会社を設立し、現最高経営責任者(CEO)。