大型2次電池の世界需要予測【拡大】
日本勢はノートパソコンや携帯電話向けなど小型2次電池で先行。08年には世界で4割強のシェアを占めたが、韓国や中国勢の追い上げで近年は1割余りに低下したとみられる。このため「求められる技術や性能が高く日本企業の力が発揮できる」(日本政策投資銀行)という大型電池は、日本勢がシェアを握る可能性を持つ有力分野だ。
電池の部材を供給する素材メーカーも事業を強化。住友化学は高温に強い絶縁材の生産能力を15年春までに現在の2.3倍に増強し、パナソニック向けに納入する。東レは3月末、電池素材の販売拡大に向け、電池メーカーのエリーパワー(東京都品川区)に出資した。
もっともEVの普及は国内外で当初見込みより遅れている。約100億円をかけてリチウムイオン電池工場を整備した三菱重工は受注に苦戦し生産撤退を4月に発表。トヨタ自動車がEVより燃料電池自動車(FCV)の開発に軸足を置くなどEVの将来性には不透明な面もある。
SMBC日興証券の渡辺洋治シニアアナリストは「車載用電池では材料面で技術革新を図り、コスト競争力を保ちながら高性能の製品を提供できるかが重要。(電力貯蔵など)より大規模な分野は割高なコストなど課題も多い」と指摘している。(那須慎一)