女性の就労拡大をにらみ、コンビニエンスストアなどの小売り各社や食品メーカーが調理の時短化への対応を急いでいる。安倍晋三政権の新成長戦略によって「女性の活躍」が広がれば、共働き世帯では家事に割く時間が少なくなり、食卓に手早く出せる料理のニーズがさらに高まると判断。新たなビジネスチャンスととらえ、コンビニは店内調理品を拡充し、食品メーカーは調味料の品ぞろえ強化に力を入れ、顧客の囲い込みを狙っている。
“罪悪感”を払拭
「コンビニの店内で調理したおかずと、カット野菜を皿に盛りつける一手間があれば、調理の時短化で女性が感じる“罪悪感”も払拭できる」
ファミリーマートの玉巻裕章常務は16日、店内調理品「できたてファミマキッチン」のラインアップ拡充を発表し、女性客の拡大に意欲をみせた。具体的には砂肝、いかの空揚げ、かきフライなどの総菜、つまみを常温パックにした商品を7月8日から全国1万700店のレジ横のカウンターで順次販売する。