「リノヴェックス」ブランドを展開する専門会社のインテリックスは「連携強化に力を入れる」(山本卓也社長)。その一環として中古マンション売買のスター・マイカと提携し、同社の保有物件を大規模改修した上で販売する事業に乗り出した。
品質への対応に注力する動きも活発だ。大京リアルド(渋谷区)は第三者機関を通じて建物の耐震性などを検査・診断し、大規模な修繕工事を施してブランド力の強化を図っている。
建設経済研究所によると、14年度の建設投資は48兆6700億円と10年度比16%増の見通し。ただ、民間の新築マンションをめぐる動きは不透明。職人不足が加速して建設会社が利幅が大きい公共工事などを優先した場合、供給数が伸び悩む可能性がある。
インテリックスの山本氏は「首都圏では5年以内に中古の成約件数が新築販売件数を追い抜く」と予測。全国に供給された分譲マンションは約600万戸にのぼるだけに、不動産各社のリノベーション戦略の展開に拍車がかかりそうだ。(伊藤俊祐)